ブックタイトル保科製作所総合カタログ2017

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概要

保科製作所総合カタログ2017

Column 11X線防護衣は一生もの?それは大きな誤解です!X線防護衣は消耗品。遮へい材が劣化すれば安全性も低下します。X線防護衣の耐用年数はどのぐらいなのでしょうか?使用頻度や管理状況にも関わるため、その年数は一着一着異なってきますが、どんなX線防護衣も経年とともに劣化していきます。とくに重要なのが遮へい材の状態です。X線透過検査をして、破れや折り目部分の亀裂などが認められたら、買い換えをご検討ください。そして、一着一着の状態は、チームや診療科はもちろん、施設全体で共有していくことが大切です。保科製作所では、スムーズな点検・管理と情報の見える化をサポートするX線防護具点検アプリ『プロテクター管理の匠』*を無償で提供しています。1 21はX線透視検査で見つかったひび割れ。遮へい材を取り出してみたら、2のような状態でした。X線防護具点検管理アプリ『プロテクター管理の匠』なら、X線透視検査の写真もワンタッチで保存できます。*詳細はホームページをご覧ください。Column 12医療用のX線と原発の放射線はどう違うの?レントゲン検査への不安を訴える患者さまにどう説明しますか。2011年の福島第一原発の事故以来、医療機関でのX線検査等に不安をもつ患者さまが増えています。X線と原発の放射能を混同している人も少なくありませんが、正しくは、X線は放射線の一種であり、それら放射線を放射性物質が発生する能力のことを放射能といいます。また、放射能が私たち人間にとって危険なのは、主に下表の4つの理由によります。それに対し、X線は正しく扱えば安全を確保することが可能で、だからこそ、医療の現場で広く活用されています。こうしたことを、患者さまにできるだけやさしく伝えられるとよいですね。原発の放射能X線放射性物質の核分裂が連鎖的に起こり、放射線が出つづける。人為的な抑制・停止はできない。人工の力で瞬間的に発生させる。人為的にコントロールできる。大量の放射線が放出されるうえ、エネルギー量は大きい。たとえば、1回の胸部X線撮影で浴びる放射線量は約0.06mSvとごくわずか。物理的半減期が長く、放射線の放出量が減るにはかなりの年月を要する。瞬間的に透過・散乱し、すぐに消滅する。呼吸や食物を通し、放射性物質の塵を体に取り込むと深刻な内部被ばくにつながる。体を通り抜けるため、体内にとどまることはない。36